師走|人手不足
師走です・・・通常の業務に加え、あいさつ回りに忘年会、年賀状にと「師が走り回る」のもうなづけます。
そんな2016年の師走、「曇り後雨、雨時々曇り」の毎日で現場が思うように進まず悪戦苦闘の毎日です。「晴れたら現場に入る人員を増やして短工期で仕上げる。」と行くのが理想ですが、今の建築業界は人で不足&高齢化が進み理想通りにはいきません。忘年会やあいさつ回りでお話をお伺いしていると、人手不足の状況はなにも建築業界だけではないようです。
「うちの会社も人手不足で大変だが、新卒募集をしてもここ数年応募数は下降の一途で、中途採用も応募が激減している。」
「アルバイト、パートもなかなか集まらない」
「やっとの思いで採用したのに3か月でやめてしまう人が多い。」
「見積はしますが、施工は1月中旬以降でないとできません。」
有効求人倍率をみても全国的に求人数が1倍を超えている状況のようです。マスコミや経済評論家といわれる人たちはアベノミクスに批判的ですが、この数字を見ている限り、数年前には考えられない状況になってきています。
そんな師走、人手不足を一番痛感したのは、ある忘年会で飲み放題のはずなのに一向にお酒が出てこない・・・居酒屋さんもアルバイトがいなくてお酒の需要>お酒の供給力となっていましたWWW
その忘年会メンバーは一升酒が平気な酒豪ばかり、お酒がなくなるとご機嫌斜めになる方が多数を占めていました。店員さんを見つけると
「すみません!さっき頼んだお酒まだ?こんなに時間がかかるならあと4本追加して!まとめてもってきて!」
明らかにサービスの低下が起こっています。そんな席である社長と話していると、
「これだけの人手不足で、求人募集をしても解消されない状況のなか、今までのお客様の仕事を受けるだけでも精一杯。同業他社も状況は同じなはずなのに、ここぞとばかり単価を下げて仕事量を増やしている。よっぽど劇的な効率化が図れなければ、品質を落としてこなす数を増やすしかないんだけどね・・・」
品質を落とさず同じ仕事を仕上げるのは効率化といいますが、品質を落とし仕事量を増やすのは手抜きといいます。仕事も売り上げもほしいのはやまやまですが、品質を無視した方法で売り上げを増やすのはモラルの問題です。今までの経験上、手抜き工事は必ずしっぺが返しがきます。「ばれなければいいだろう」なんて考えても、必ず手を抜いた分の結果がそれ相応に出て、間違いなく信用の低下につながります。
いくら人手不足だからと言っても手抜き工事だけはしたくないと再認識した2016年の師走でした。