ベランダ防水 リフォーム 様々なケースその2|FRP防水
さて、昨日に続きましてベランダの防水リフォーム、改修について書いてみます。
昨日は部分的な補修、比較的工事費が安く、短工期(1~2日程度)ですむケースについて書きましたが、今回は新規防水層を全面的にやり直さなければならないケースをご紹介します。
・トップコートの不良
写真のベランダ防水はFRP防水トップコートが良くついていないため全体的に剥げてきています。
これは、
①防水用のFRPを使用していない
②中塗りをしていない
③防水層を施工してからトップコート施工までに時間が経っている
④トップコート塗布の材料規定量を適切に使用していない
⑤外壁塗装工事の際、塗装業者がトップコート塗布しなおしたが材料が適切でない
等のケースでよく起こる現象です。
こうなると既存トップコートをケレン・撤去し新たにトップコートを塗布しても再度トップコートが剥げてくるケースが多く、新規に防水層を施工しなければなりません。またトップコートが剥げていなくても、全体に細かなクラックが発生している場合も同様です。このような場合、新築時と同じ~少し高くなる程度の費用がかかり、工期も2日程度は見ておいたほうが良いと思います。
・笠木・サッシ周り・外壁など防水以外からの漏水
次に下地のコンパネなど大工工事が必要となるような大規模なベランダ防水改修が必要なケースです。このなケースの場合、工期は3~4日、費用もかかってきます。
笠木やサッシ周り、外壁(コーキングの劣化部分より漏水)などFRP防水以外が原因で漏水するケースは立ち上がり部分から水が入り木下地をぬらし、木下地自体が腐ります。こうなると腐った部分の木下地を撤去し、貼り替えた上に新規FRP防水を施工する必要があります。
例外的にFRP防水自体が原因となることがあります。
新築時大量の水が下地コンパネに残っていた場合とドレン周りの施工が悪かった場合なども同様の施工が必要となります。
原則新築時にFRP防水を含めたベランダ周りの工事が適切に行われ、定期的なメンテナンス(外壁塗装、シーリングの打ち換えなど)をしていれば、FRP防水のメンテナンス費用あまりかかりません。
2回にわけてベランダのリフォーム・改修工事について書きました。弊社がFRP防水を始めてから約30年が経過し、様々な現場を経験してきました。豊富な経験の中から言えることは、新築時にきちんと施工ができない業者は、もっと経験や知識が必要となるリフォーム・改修工事などできるはずがありません。